経営の戯言

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「人が欲しい」という会社で離職者の多い企業は、先ずは社員満足度をあげるべき

企業には"当たり前のようだが当たり前に出来ていないこと"が多くある。その代表的な一つが社員を引き止めることだろう。そんな企業に限って「人が欲しい」、「人が足りない」という。まずは社員満足度をあげるべきではないか?

勘違いしてほしくないのは、働き方や賃金だけが社員満足度を上げる施策ではないということだ。むしろこれらは戦術レベルの話になり、本質的な社員満足度の改善には成りえない。

では、本質的な社員満足度を上げる方法とはなにか?それは会社のビジョンの明確化である。日本は豊かな国だ。仕事を選ばなければ何をしてでも食っていける。これだけ飽和した消費社会の中で唯一根源的に求められるものは"承認欲求"であり、もっとわかりやすく言えば、"働きがい"や"働く意味"をおいて他にない。

今の日本、これからの日本では何をするのでも理由が必要で、それを突き詰めようとすればするほど、巻き込む人間が多くなればなるほど、その動機を求められるようになるだろう。この流れは不可逆だ。昨今では都市部におけるホワイトカラー職に顕著に現れていると感じるが、この流れは早かれ遅かれ地方部にもたどり着くだろう。

というわけで、「人が欲しい」という会社で離職者の多い企業は、先ずは社員満足度をあげるべきなのだ。冷静に考えても、コスト的にそのほうが安上がりなのは言うまでもない。

 

--補足--

勿論、だからといってだれでもかれでも引き止めれば良いというものでもない。社員離脱率0%謳う企業があるが、あれは悪手以外何物でもない。企業には新陳代謝が必要不可欠だからだ。汚い汚れた血液を体内に残しておいて良いことなどなにもないのだから。だからこそ、キーとなる重要人物は徹底的にフォローすべきだろう。少し過剰なほどにね。